エッセー

旅をした人
―星野道夫の生と死

著者:池澤夏樹

星野道夫がカムチャツカ半島でヒグマに襲われたという悲報が届いたのは、池澤夏樹が星野と仕事を始めようとした矢先だった。星野はアラスカを撮り続けた自然写真家。池澤はみずみずしい好奇心で世界の森羅万象を見つめる作家である。池澤がアラスカに星野を訪ねると、2人はすぐに意気投合した。会った時間こそ短くても心を通じ合えたのは、見ているもの、聞いているもの、感じているものが重なったからだろう。星野が生きていたら、池澤はアラスカで相当に幸福な時間を過ごすはずだった。それだけに悪夢のような事故死は無念だったに違いない星野道夫がカムチャツカ半島でヒグマに襲われたという悲報が届いたのは、池澤夏樹が星野と仕事を始めようとした矢先だった。星野はアラスカを撮り続けた自然写真家。池澤はみずみずしい好奇心で世界の森羅万象を見つめる作家である。池澤がアラスカに星野を訪ねると、2人はすぐに意気投合した。会った時間こそ短くても心を通じ合えたのは、見ているもの、聞いているもの、感じているものが重なったからだろう。星野が生きていたら、池澤はアラスカで相当に幸福な時間を過ごすはずだった。それだけに悪夢のような事故死は無念だったに違いない星野道夫がカムチャツカ半島でヒグマに襲われたという悲報が届いたのは、池澤夏樹が星野と仕事を始めようとした矢先だった。星野はアラスカを撮り続けた自然写真家。池澤はみずみずしい好奇心で世界の森羅万象を見つめる作家である。池澤がアラスカに星野を訪ねると、2人はすぐに意気投合した。会った時間こそ短くても心を通じ合えたのは、見ているもの、聞いているもの、感じているものが重なったからだろう。星野が生きていたら、池澤はアラスカで相当に幸福な時間を過ごすはずだった。それだけに悪夢のような事故死は無念だったに違いない。

本書は、星野道夫について池澤夏樹が書いた文章、講演、対談などを集めたものだ。生前のものもあるが、ほとんどは彼の死以後に記されている。それは「動物だけでなくて背後の自然がぜんぶ写っている。時間をかければ見る人の側の成長に合わせて伸びていってくれる写真、時間をかけて何度も見ることで、ようやくいちばん大事なものが伝わってくる」写真と文章を解釈するとともに、ひとりの作家が友人の死をいかに受け止め、「悲しみから理解と肯定への道をたどったかを記す」物語でもある。

星野には写真集も著書もある。解釈はいらないというかもしれない。しかし、彼は何よりも古代からの神話が受け継がれるアラスカに生きた人だった。作品の深みはそこから生まれている。池澤の言葉は貴重である。星野道夫の真価を知るために。(齋藤聡海)

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    作品情報

    目次

    一、 星野道夫の生と死
    二、地に住む者の祈り
    三、アラスカの雪
    四、星野道夫との対話—1994年7月18日アンカレッジ星野道夫自宅にて
    五、講演 星野道夫の仕事—1997年1月26日然別鹿追町町民ホールにて
    講演 星野道夫が遺したもの—1997年7月24日紀伊国屋サザンシアターにて
    講演 終わりのない旅—1997年9月19日青山ブックセンターにて
    六、対談 新開俊郎 オーロラをめぐる 
    対談 龍村仁 ワスレナグサに思いをたくす
    七、カリブーの背後の荒野
    目印としての北極
    青い光に全身を浸す至福
    千年を跨ぎ、クジラの骨を立てる
    八、ワタリガラスの飛跡
    九、『旅をする木』解説 いささか私的すぎる解説
    十、三年の後に

    発売日:2000/2/1
    出版社:スイッチパブリッシング