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この世界のぜんぶ

中公文庫

著者:池澤夏樹
絵:早川良雄

あまり知られていないかもしれないが、小説家・池澤夏樹は、詩人でもある。彼は小説家としてよりも、先に詩人としてデビューしている。

本書は、イラストレーター・早川良雄とのコラボレーションが楽しめる作品。押し付けがましくなく、それでいて存在感のある鮮やかな挿絵が、池澤の詩に添えられている。

春夏秋冬の四季に分けた章立ての最後に独立した5つ目の章「クリスマス」がある。そこにタイトル作「この世界のぜんぶ」が収まっている。

池澤は、世界の傍観者だ。自らは必要以上に働きかけず、かといって、遠ざけることもしていない。そこで起こる事象を静かに眺めている、にっこりほほえんで、慈しんで。そのまなざしは、卑近なものを見ているかと思うと、はるか遠くを見つめてもいる。大好きな詩人の死を悼み、宇宙の果てを望む。まなざしの向こうには、童心に帰り、この星で生きることを励ますかのような「この世界のぜんぶ」が広がっている。(文月 達)

動物、植物、雨、海、空―めぐりゆく季節、身近な自然との交歓のむこうに、やさしく映し出される「この世界」。宇宙の果てを見晴るかす、詩人・池澤夏樹の眼差しと、美しいイラストが紡ぐ、小さくて温かな詩画集。

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    作品情報

    目次


    さくら
    春の空

    春の雨
    木になる
    雨の犬
    コズモポリタン
    蜘蛛


    そら
    波かぞえ
    変身譚
    音響学的実験
    空の旅
    酸素
    無限の時空
    深夜の電話
    契約
    うぬぼれかがみ


    自省
    ヤモリ
    ロンドン
    化石掘り

    グラウンド
    バリの二人
    詩人が死んだ日にもー娘に
    ツンツン
    軌道エレベーター
    編集作業
    踏まれる
    家具の領域


    故郷
    寒さ

    クリスマス
    この世のぜんぶ

    発売日: 2004/11
    出版社 : 中央公論新社