緊急特集−利子について 
2002年06月18日

資本主義の限界


 13年前(?)、私が中学2年の時に、湾岸戦争が起こりました。当時私たちを教えていた先生たちは、平和学習の意識が高く、英語や社会の時間に、この戦争についてどう考えるか、私たちに作文を課しました。後に、みなの作文をそのまま載せたプリントが配られ、今もそれが手元に残っていますが、私がそこに書いた考えはそのまま今もずっとあり、今回のテロが起こったときもやはりそのことを思いました。

 それは、結局この戦争が起こった理由は、フセインのわがままではなく、原油がないと経済・暮らしが行き詰まってしまう、という先進国の現在のありようにある、というものです。中学生の私はそのように書いていましたが、今の私の言葉でいうなら、現在の先進諸国がその上になりたっている資本主義というものが行き過ぎてしまった結果、生み出されたのが、テロ・環境問題・貧困・飢え等の世界全体だと考えます。もちろんそこにはイスラムや非イスラムといった思想的な背景もないわけではありませんが、つきつめれば結局、この行き過ぎた資本主義にあると思うのです。

 モノがないのに金は増えつづけ、空回りした状態で、世界のバブルが大きくなっていっている。ただのバブルならかまわないけど、このバブルは裏で世界の自然を破壊し、最後にはじけるときには地球そのものもはじけさせてしまうようなバブルです。

 エンデの著作を挙げていたので、池澤さんも地域通貨や、そうしたオルタナティブマネーについてのムーブメントについて見聞されていると思うので、柄谷行人氏についてもご存知かと思いますが、その彼があるインタビューで言っていた言葉がとても強烈かつ真をついていると思いました。資本主義はこのままいくと崩壊すると思うか、という質問に対していわく、「資本主義は崩壊しないけど、人間が崩壊する」と。

 資本主義の代表というふうに、アメリカという国を見ているとまさにそうだという気がして、ほんとに空恐ろしくなります。そしてそんなふうに感じるのなら、まず自分からもアクションを起こさなくては、という思いを抱いたまま、まだ何もできずにいます。

 テロや資本主義といった今の世界について、包括的な考えを書くには、とても筆力がありませんが、とりあえず、このお金というものについて問い直すことこそ、今、我われが必要としていることだという、私の以前からの思い同様のことを、池澤さんも考えてらっしゃることが嬉しくて、返信しました。またゆっくりと自分の考えを書くことができればと思います。

 池澤さんという人が、文章でもって世界の美しさ、この妙なる世界を見事に文章で表してくれていることにいつも大きな喜びを感じています。これからもいろいろな活動を期待しています。

本出めぐみ

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