緊急特集−利子について 
2002年06月13日

成長持続の矛盾


 私も会社を経営して3年になります。経営を体系立てて学んだことはありませんが、この3年は経済や経営の本を読み続け、実践を繰り返しました。
 知人に投資会社を経営している者がいることも参考になりました。
 私もあなたと同じ疑問を持っています。「全員が同時に儲かる(勝つ)商売は存在するか?」
 投資会社代表の知人の答えはこうでした。
 
 「ある瞬間で見ればゼロサム。ただし物価は毎年上がるので、結果的に「全員が同時に持ち金を増やすことは可能」。

 ここにあなたのおっしゃる罠があります。仮に3%の成長が24回続くと、物価は2倍になります。生産速度がこの比率で上がるなら、環境破壊速度も24年で2倍。
 結局、その2倍になった金は当初の半分の価値しか持たず、桁だけが上がっていきます。
 現在、私の頭にある範囲では、この疑問への答えはこうなります。

 「利子が付いた分は価値が増えるのではなく、額面が上がるだけで価値は変わらない」

 利子が物価上昇率を上回るなら価値が増え、下回るなら減る。ただ平均して見れば、利子で増えた金額は物価上昇で相殺可能な程度のもの・・・ではないでしょうか。
 実際には、実体経済以上に「売買に関係せずに流通するお金」の存在により物価上昇=お金の価値の低下は加速されています。インフレに十分な量以上の紙幣が印刷されているから、らしいです。
 既に富を持っている者は、物価以上の速度で自分の富を増やすために、持続的に物価上昇以上の速度で価値を膨らますもの・・・株と土地で利益を得ています。逆に言えば、これ以外のものでは実質的に価値は増えにくい、とも言えそうです(私が知らないだけで、もっと有望な投資先はあるのかも知れませんが)。

 ・・・というように、私は利子については矛盾を感じません。それよりも、「経済成長」に矛盾を感じます。
地下から資源を掘り出して品物に加工して「消費」するのであれば、その逆に資源化も同じ速度で(もしくは環境を戻すためには生産よりも早く)行わなければ我々は自分たちで招いた環境によって絶滅しかねません。今までの考えでの「経済成長」を目指すと、我々は自らが死期を早めてしまうのです。

新田勝貴


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